変形耐熱合金と鋳造耐熱合金

耐熱合金は、その成形方法によって変形耐熱合金と鋳造耐熱合金の2つのカテゴリに分けられます。

変形耐熱合金とは、一般的に合金元素を溶解して適切なインゴットを鋳造し、それを熱加工または（および）冷間加工によって変形させ、さまざまな形材や部品の素形材を製造し、最終的に高温部品を作る耐熱合金を指します。重要なのは、合金インゴットが変形加工性を備えていることです。

厳密に言えば、粉末耐熱合金や酸化物分散強化（ODS）耐熱合金も変形耐熱合金に分類されるべきです。なぜなら、これらも最終的には熱加工によって部品の素形材を作る必要があるからです。しかし、通常の変形耐熱合金とは異なり、これらの合金は溶解後に直接熱変形加工されるのではなく、まず微細な粉末に加工され、その粉末を圧縮して合金インゴットの素形材を作ります。または、異なる元素の粉末を一定の割合で混合し、機械的合金化の方法で酸化物分散粒子を含む合金粉末を合成し、ホットアイソスタティックプレス（HIP）や熱押出成形などの方法で圧縮成形した後に、加工変形を行います。ただし、これらの合金は通常、独立したカテゴリとして分類されます。

一方、鋳造耐熱合金は、適切なインゴットを再溶解し、そのまま鋳造して部品または部品の素形材を製造する耐熱合金です。

本稿では、変形耐熱合金と鋳造耐熱合金の特徴、組織、性能について説明し、代表的な変形耐熱合金と鋳造耐熱合金の具体例を紹介します。