Grade 6(Ti-5Al-2.5Sn)チタン合金

Grade 6チタン合金（Ti-5Al-2.5Sn）は、中強度のα型単相チタン合金であり、5%のα安定元素であるアルミニウムと2.5%の中性元素であるスズを含んでいます。この合金の特徴は、優れた耐熱強度と優れた溶接性能を備えている点です。熱処理による強化はできず、通常は焼鈍状態で使用されます。加工の塑性は低いため、板材の成形は加熱状態で行う必要があります。室温および高温において非常に高い破壊靭性を持ちます。他のチタン合金と同様に、引張強度は温度が下がると急速に増加します。液体水素温度では、介在元素の含有量によって、1,200,000~1,500,000の降伏強度と密度の比を得ることができます。介在元素の含有量が増えると、降伏強度と引張強度が向上する一方で、破壊靭性は低下します。

Grade 6チタン合金は、エンジンケースの外殻や壁板などの部品の製造に使用できます。長期間の使用温度は500℃、短期間の使用温度は800℃に達します。

極低介在元素含有量（ELI）グレードのTi-5Al-2.5Snチタン合金は、低温環境での使用に特に適しています。薄板として加工すると、-483°Fでも優れた靭性と強度のバランスを発揮します。

この合金は、TIG（タングステン電極アルゴンアーク溶接）やMIG（モリブデン電極アルゴンアーク溶接）による溶接が容易です。通常の溶接部は、母材と同等の靭性と強度を持つべきです。しかし、固体塩類が存在する場合、高温環境での応力腐食耐性は、一般的なチタン合金に比べてやや劣ります。また、この合金が液体酸素や気体酸素（50psi以上の圧力）と接触すると、深刻な爆発のリスクがあります。

製品形態

• 板材

• 棒材

• 管材

• 帯材

• 線材

• 鋳造品

• 鍛造品

• 機械加工部品

主な特徴

✔ 優れた耐熱強度：長期間の使用温度は500℃、短期間の使用温度は800℃。

✔ 高い耐食性：海水、化学薬品、高温酸化などの過酷な環境に適応。

✔ 良好な溶接性：溶接加工が可能で、構造部品の製造に適している。

✔ 低い加工塑性：板材の成形は加熱状態で行う必要がある。

✔ 超低温環境への適応：低介在元素グレード（Grade 6 ELI）は極低温環境での使用に適する。

合金特性

• 密度：4.42 g/cm³

• 室温弾性率：113 GPa

• ポアソン比：0.33

• 硬度：277~286 HB

• β→α+β相変態温度：1040~1090℃

• α→α+β相変態温度：930~970℃

応用分野

• 航空宇宙：エンジンケース、壁板、航空エンジン部品

• 海洋工学：海水配管、船舶部品、深海構造物

• 化学工業：化学反応器、耐食性機器、高温熱交換器

• 医療機器：人工インプラント、歯科材料

• 低温工学：極低温環境での使用が可能

価格と規格

価格は仕様、数量、納期などにより異なります。

製造時には、アメリカのASTM B381規格または中国のGB/T3620.1規格に準拠することが可能です。

お問い合わせ

• メール：genieoffice.cn@gmail.com